「ウララのときと一緒だね」


「うん。ララのはずが、気がついたらばあちゃん、一文字足して呼び始めるから、ウララに名前が変わったっていうあのときと一緒」


変わらないことに居心地の良さを感じた。


足は自然と河川敷の歩道を西に向かって歩き出す。


「高塚んち、フレブルでしょ?ちょっとしか見えなかったけど可愛いかったな。何歳なの?」


「あ……1歳ちょっとかな。高校の入学祝いで飼ってもらったから」


「本当?うちもそうだよ。つっても、俺のお祝いというよりも下の奴らの入学祝いだけど」


「あ……下の子。もう中学生になったのかな?」


「なったなった。その下二人もうるさい位、元気だよ」


「兄弟多いのうらやましいけど、相変わらずうるさいんだね、その顔は?」


「うるさいよ。部活で疲れてるのにいちばん下のチビは特に遊ぼう遊ぼううるさくて」


「へえ。でもなんかいいな。うらやましい兄弟いるの」