『聞いてる?』 ちょっと心配になった。放心してたから。 『聞いてる。大丈夫。わかった』 高塚は言った。はっきりとした口調だった。 少し安心する。高塚が俺の気持ちを受け入れてくれた気がして。 『隼人くん』 『ん?』 『最後にお願いがあるんだ』 最後という言葉が引っかかったけど、『なに?』と答える。 『キスしてほしい』