「なんでもない。ありがと。でもバスケしてるとこって強調されると、嬉しいような哀しいような……」
「あっ……そういうんじゃな……」
「嘘。チョー嬉しい」
すねた顔が笑った。
「約束、覚えてる?」
「……」
「ご褒美ちょうだい」
「……」
どうしよう。杏奈、カムバック。
と、思っても教室の中に見つけられない。
「ダブルデートでどう?」
「えっ?」
「二人じゃ、緊張しちゃうもんね?」
こくこくと頷いた。
「石川でもいいし。羽麗ちゃんの友達誘ってよ?
……俺も女の子苦手そうな奴でも誘うかな?」
「会話にならないじゃない?」
「いいの。俺は羽麗ちゃんと他の男が仲良くなってほしくないから」



