先生と、あたし。



指当たった。
どうしよう。指当たった。



『…え。ちょ。久美?…病院は?』

『……へ。亜美さん……』

『なんかあったの?』



自分の手をみて職員室前で立ち止まっているのを見て心配に思ったのか声をかけてくれたのだ。


『……しよ。』

『え?』


ーーがし。

亜美の肩をつかんで


『どうしよ、亜美!あの人の指当たった!…ゲホゲホ……どうしよう。チョンッて当たったの!優しい指だった、、!』


早口言葉みたいに言って、亜美の身体を揺らした。