「理沙、お昼にしよう!」
「うん」
 私と星蘭は休憩所に行きお昼は食べながら私と星蘭は仕事の事を話したりしました。
「じゃあ、そろそろ戻ろうか?」
 私達はお昼をすませ仕事に戻ろうとした。その時…。
「山本さん、少しお話良いんですか?」
 坂井が急に星蘭を呼んだ。
「あ、はい…。」
 星蘭は坂井の後をついて行って会議室の中へ入っていった。
 30分経った頃、星蘭がようやく帰ってきた。
「理沙、ちょっと来て…。」
 星蘭が顔を真っ赤にして私を呼んだ。
「えーー!?こ、告白された!」
「しっーー、声がでかい」
 なんと坂井が等々、星蘭に告白したのです。
「で、返事は?」
「えっと、びっくりしたからちょっと考えさせてって」
 星蘭はいつも告白してきた男子は、すぐさま断ってたのに今までとは違う?
「OKしちゃいなさいよ!」
「えぇ、でも…、理沙が、1人になっちゃう…。」
 星蘭は心配そうに私をみる。
「何いってるの?私なんかより恋愛の方が大事でしょ!明日、返事してきなさい」 
「う、うん。ありがとう…。」
そして翌日…。あの後星蘭は、坂井に告白の返事を言い、『お願いします』と言ったらしい。それから2人はとても幸せそうな顔をしていました。
「星蘭に彼氏か~、やっとだね。今まで男には興味ないとか言うから少し心配してたよ」
「うん…。」
 私達は星蘭の恋のお話をしていた。
「あっ、ヤバい。資料、休憩所において来ちゃった!」
「えっ、取りにいってきなよ!あっ、私ついて行こうか?」
「ううん、大丈夫。星蘭は格好良い彼氏と仕事してきなさい。」
「もう、理沙はからかわないでよ!」
 私は少し星蘭にからかって休憩所へ向かった。

「あっ、あった。良かった…。」
 資料はやはり机の上に置いてあったので私は安心して仕事方へ向かった。すると…
ガタッ、ガタッ、
「ん?なんだ、あの音?」
 会議室から何か物音がしたので私はその会議室を少し覗いてみました。
「あれは…、平山部長と……、山本社長…?2人で何やってるんだろう?」
 私は不思議と思い覗き続けていました。
「あの……、」
 私は声をかけようとした次の瞬間!!
「え…、今の…何……、」
 何と山本社長が平山部長にキスをしていたのです。私は驚きのあまりつい……、
「な、何やってるんですか!?」
「うわっ、高波!?」
「…」
 私は思わず大声で叫んでいた…。
「いや、えっと、これは…、違うんだ。」
「あっ!?えっと、ごめんなさい。失礼しました!!」
 私は混乱のあまり会議室を飛び出していってしまいました。
 バンッ、
「うわあ、あれ?理沙…、もう脅かさないでよ!って、どうしたの泣いて…、何かあった?」
 私は何故か目から涙を流していた。
 私はあれから仕事に手が着かなかった。
「何だったんだろ…、」
 山本社長が平山部長にキスをしていた。どういうこと、もしかして…、あの2人…、愛し合ってるとか…?それじゃあ、まるで…、
「ビ、BL!!!ぎゃあーーーー」

「理沙、ごめん。今日、坂井とお食事する事になって、一緒に帰れなくて…」
「大丈夫だよ!私のこと気にしないで坂井君と楽しんできな!」
「うん、理沙ありがとう!じゃあね!!」
「はぁ~、」
 どうしよう…、本当は仕事を終わらせないといけないのに全然、仕事がはかどらない…。すると…、
「高波…、ちょっと良いか?」
「えっ!?あっ、は、はい…。」
 声をかけてきたのは平山部長でした。私はびっくりしてしまった。だって、あんな光景見たら…、どうしよう…、私、どういう反応すればいいんだろう…?

「入れ」
「あっ、はい」
 連れて込まれたのは先ほど山本社長とキスしていた会議室…。どうしよう、やっぱりあの時、私が見たからもしかしたら…、
『俺、あいつのこと好きなんだ。だからあれは秘密にしといて欲しい』
 何て言われたら、私…、私…、
「高波?どうした?」
「あっ!?いえ、何も!」
 「そうか…、」
 うわぁ~、ど、ど、どうしよう…。
「で、お話というのは…?」
「あぁー」
 ヤバいヤバい…。
「俺……、」
 ど、どうしよう…、ドキドキが……、
「俺は………、おまえのこと……、」
 止まらないよ~!!
「お…、お前のこと……、…好きだ…」
 もう、無理…、え…?今なんて…?
 「あの…、ぶ、部長?」
「だから…、あのこと…、」
 ちょっ、ちょっ、ちょっと…、
「待って!」
「?」
 私は混乱していたので部長の話を止めた。それにしても…、どういうこと…?
「あ、あの…、だって…、あの時…、山本社長と……、その…、キスを……、していたの……、では……?」
「あれは…、今から話すから良く聞け、いいな?」
「あっ、はい!」
 平山部長は真剣な目をしていて私に言ってきた。
「あれは…、」
「えーーー、山本社長が男好きで、平山部長に手を出したーー!?」
「しっーーー、声でけぇーよ!」
 私はまた大きな声で叫んでしまった。
「あの、山本社長が男好き…、え?でもどうして平山部長だったんですか?」
「俺3年前、あいつと一緒に最初は仕事してたんだ。」
 3年前、まだ私がいないときだ…。
「その時、あいつ仕事ミス1つやらかして社長勤務できないと言われた。」
「えっ、でも今は社長になってるじゃないですか?」
「それは、俺があいつをかばったからだ」
 社長を…、かばった…。
『すいません、それは俺のミスです。今から再確認します。』
 山本社長は平山部長のお陰で社長になっている。
「もちろんミスしたところは、1時間で終わらせた」
 うわぁ~、さすが部長…。でも何で…、
「平山部長は何で山本さんをかばったんですか?」
 もし、かばっていなかったらその契約は平山部長になっていたはず…。
「あいつ俺の幼なじみなんだ…。」
「え!?」
 社長と平山部長が幼なじみ!?
「あいつ、昔から勉強していて成績も良くて将来は親父の仕事に継ぐとか言っててさ。その夢を俺は叶えさせたかった」
 平山部長…。あっ!
「大事なこと言い忘れていました。いつからそう言う関係になっていたんですか?」
「うっ…!」
 社長は図星に声を出した。すると…、
「俺は最初からあいつの恋人になった覚えはない。あれは急に呼ばれていきなり言われたんだ!でも、俺は断った」
『そういう関係にはなれない。これからも友人として仕事仲間で俺は…』 
「え、でもあの時、キスしていましたよね?あれは?」
「あの時、俺が断ったらあいつ…」
『じゃあ、諦める。その代わりキスさせて!』
『はあ?』
『キスぐらいなら良いでしょ?』
『嫌だよ!ファーストキスは大事にしろ』
『そんな風に意地悪すると理沙ちゃんに近寄っちゃおうかな~』
『はあ?お前、何言って…』
『だって優介、キスしてくれないでしょうだったら…、』
『おい待て、何で高波何だよ!』
『え?だって優介、理沙ちゃんの事』
「あいつは俺がお前のこと好きなの知っていたんだ」
 え…、えーーー!そ、そういえばさっき告白されたんだった…。
「だから、俺は仕方なく…、」
『あー、わかったよ!ただし一回だけだぞ!一回したらもう、そういうのなしでいつも通りだからな』
『うん、ありがとう』
 うわぁ~、山本社長、そんなことを…
「これで、わかっただろう」
 わかったっていうか、その前に!
「平山部長のファーストキスは、山本社長が奪ったって事ですよね‥。」
「え?」
 私は確かに平山部長が好き。だからまさか平山部長から告白してきたなんて信じられなくてとても嬉しかった。でも…、
「私が、もしOKだしてキスしたとしても私だけファーストキスで平山部長は違う…」
 私は何、山本社長に嫉妬してるんだろう。馬鹿みたい。でも…、まるで…、
「まるで、仲間外れみたいじゃないですか!先ほどの説明は良くわかりました。でも、嫌なんです。」
「高波…」
「ごめんなさい。少し、考えさせてください。」
 私は胸が苦しくてとにかくこの場から離れたかった。
「はぁ~、せっかく平山部長が告白してきてくれたのに、何やってるんだろう自分…。でもどうしても、許せなかった…、例え友人だったとしてもそう簡単にファーストキスを…。」
 私は泣きながら長い廊下を歩いていた。