ーある日の放課後。
私はナンパ(龍川明)に連れられて、
とある場所にきた。
「ねぇ、どこに行くつもりよ」
「いいから、いいから。」
大きな倉庫が目の前にあった。
(え。ちょっと待って。もしかして…)
「ちょっと、ここって」
「天龍の倉庫だけど?」
「はい?」
「いってみよー♪」
そのままの勢いでナンパはドアを開けた。
ガチャッ
私は倉庫の中に押し込まれた。
「えっ、ちょっと」
すると、一斉にこちらに視線が集まる。
皆の視線が痛い。
「おい、明!」
「何だよ」
「お前何でかれんを連れてきたんだ」
「いやー、なんとなく?」
「まじめに答えろ!」
「まあまあ。陸落ち着いて。」
「昌、でもコイツ…」
「うん。後で明を絞め殺しとくから。」
「それだけは勘弁」
「あのー」
「あー、ごめんごめん。君名前は?」
「私は風村かれん。」
「そっか。俺は五十嵐昌(いがらしまさ)。
またあったね。かれんちゃん」
「昌さんは天龍の人なんですね」
「そうだよ~」
(ハハ…ですよね。)
「もしかしなくてもナンパも天龍の人?」
「ああ。言ってなかったっけ?」
(コレ最悪だ…。)
「一応他のメンバーの紹介しとくね。
あの大きなソファーに座っているのが
天龍の9代目総長天王子優希(てんおうじ
ゆうき)さん。3年生だよ。」
(この人はオレンジの髪か。)
「そして、あそこにいる3人は右から村岡勇
(むらおかゆう)、山河幸(やまかわさち)、
八神千里(やがみちさと)だよ。皆3年生。」
(右からリーゼント、天パ、青い髪ね。)
「で、多分知ってると思うけど小笠原陸
(おがさわらりく)と龍川明。両方2年生。」
すると、大きいソファーに座っている総長から話しかけられた。
「お前は何故ここにきた?」
ドスのきいた低い声だった。
「私はこいつに連れられてきたんです。」
私の横にいるナンパを睨みつけていた。
ナンパはビビっている。
「明、お前という奴は」
「すみません。」
「まあいい。で、皆はどうしたい?」
すると、ナンパが
「俺はここにいて欲しいです!」
「明、少し黙っていよーか。」
「ひっ!ブラック昌降臨!!」
3人トリオが話し始めた。
「返すべきだと思いますよ」
「そそ、危険だしね。」
「女の子が居る所じゃねぇよ」
だよなーって皆(部下達)が話し始めた。
「あの、俺はここに置くべきだと思います。」
「え?」
「「は?」」
総長が
「どうしてか言ってみろ」
って訪ねてきた。
「はい。俺らを狙っている奴らにかれんが
見られてるかもしれません。
今帰せばそいつ等に人質として捕らわれる ことだって十分あり得ます。
俺が責任を持ってかれんを守りますから、
かれんを天龍に置いて貰えませんか。」
「陸…」
「お前のいい文は分かった。
かれんを天龍に置いてやる。
ただし毎日陸。お前が送り迎えしろ」
そんな要求をのみこんで
「承知しました。」
と右手を胸に添えた。
すると、総長から
「改めまして。かれんよろしくな。」
って言われて、私は天龍の仲間になった。
「よろしく、かれん!」
「頑張っていこうな!」
「仲良くしよーぜ!」
「は、はい!」
楽しい雰囲気があたりを包んでいた。
バタンッ
皆で一斉に振り返ると、そこには見覚えのある顔をした男子がいた。
(うそ…雫?)
「な、何でかれんがここに?」
「おー雫(しずく)じゃねぇか。
俺が連れてきたんだぜ」
すると雫がナンパの顔に平手打ちした。
「いってぇじゃねぇか!」
「ふざけるのよ!このやろー!
これが母さんに知れたら何て言われるか」
「雫。かれんとはどういう関係なんだ?」
「総長。雫とは幼なじみなんです。」
「それは本当か、雫。」
「はい。」
「なるほどな。でも安心しろ雫。
危険な目には合わせないから。」
「はい!」
ズキッ
(痛っ!…なんで胸が痛いの…)
「かれん。どうかしたの?」
「雫!な、何でもない」
「顔色悪いよ。」
「大丈夫大丈夫」
「そう?」
「うん」
「そっか。」
「それにしてももう5年もたったんだね。」
「あの時から俺、かれんのこと心配でさ。
いつでも家に来ていいからね。」
「いや、それは申し訳ないよ。」
ズキッ
(いったい…なんで?)
「かれん、具合でも悪いのか?」
「総長。私は大丈夫です。」
「そうか…。でも今日は家に帰れ。
陸、かれんを頼んだぞ。」
「承知しました。総長」
私と陸は外に出た。どうやら自前のバイクで
送ってくれるらしい。
「家はどこだ?」
「あー、私一人暮らしなの。」
「雫の家に住んでんじゃねぇのか」
「まあね。アパートまで送ってくれる?」
「…分かった。」
私はバイクに乗せられた。
ブーン…
ズキッ…ズキッ
(なんなのよ、これ。)
私は不明な痛さに耐えていた
「かれん。」
「んー?」
「…無理すんじゃねぇぞ。」
ズキッ
「無理なんてしてないよw」
「嘘つくな。」
「陸ってば心配しすぎ。私は大丈夫だから」
ズキッ
陸が黙り込んでしまった。
(やっぱり今日の陸変かも…)
ズキッ…ズキッ…
(なおらない…どーして)
しばらくして陸はバイクを止めた。
そして後ろに振り向きながら
「お前は何を抱えている」
って真剣な顔で言われた。
急だったから驚いた。
「え?…何もないよ?」
「…話せないのか?」
「話すこと無いもん。」
「…ふざけんなよ」
「え?」
「お前みたいな奴、ほっとけないんだよ!」
陸に大きな声で怒鳴られた。
「!?」
「いつも危なっかしいし、つらい顔してるし。
俺の前では無理すんな!」
「アハハ…陸は心配しすぎだって」
「…かれんが何を抱えてるか知らねえけど、 その重荷半分よこせ!」
「何もないって」
「そうやってまた誤魔化すのか?」
「え…」
私は驚いちゃって固まっていた。
しばらく間があいたあと、
「陸。ごめん。私帰るねっ!」
と私はその場から逃げるように走り去った。
(陸にバレてる、全部バレてる!!)
いつも静かで大人しい陸なのに。
あんな風に怒鳴るなんて…。
(ごめんね、陸…)
ズキッ…ズキッ…
「いたい…また…なんで」
家に帰った私はそのまま崩れ落ちた。
私はナンパ(龍川明)に連れられて、
とある場所にきた。
「ねぇ、どこに行くつもりよ」
「いいから、いいから。」
大きな倉庫が目の前にあった。
(え。ちょっと待って。もしかして…)
「ちょっと、ここって」
「天龍の倉庫だけど?」
「はい?」
「いってみよー♪」
そのままの勢いでナンパはドアを開けた。
ガチャッ
私は倉庫の中に押し込まれた。
「えっ、ちょっと」
すると、一斉にこちらに視線が集まる。
皆の視線が痛い。
「おい、明!」
「何だよ」
「お前何でかれんを連れてきたんだ」
「いやー、なんとなく?」
「まじめに答えろ!」
「まあまあ。陸落ち着いて。」
「昌、でもコイツ…」
「うん。後で明を絞め殺しとくから。」
「それだけは勘弁」
「あのー」
「あー、ごめんごめん。君名前は?」
「私は風村かれん。」
「そっか。俺は五十嵐昌(いがらしまさ)。
またあったね。かれんちゃん」
「昌さんは天龍の人なんですね」
「そうだよ~」
(ハハ…ですよね。)
「もしかしなくてもナンパも天龍の人?」
「ああ。言ってなかったっけ?」
(コレ最悪だ…。)
「一応他のメンバーの紹介しとくね。
あの大きなソファーに座っているのが
天龍の9代目総長天王子優希(てんおうじ
ゆうき)さん。3年生だよ。」
(この人はオレンジの髪か。)
「そして、あそこにいる3人は右から村岡勇
(むらおかゆう)、山河幸(やまかわさち)、
八神千里(やがみちさと)だよ。皆3年生。」
(右からリーゼント、天パ、青い髪ね。)
「で、多分知ってると思うけど小笠原陸
(おがさわらりく)と龍川明。両方2年生。」
すると、大きいソファーに座っている総長から話しかけられた。
「お前は何故ここにきた?」
ドスのきいた低い声だった。
「私はこいつに連れられてきたんです。」
私の横にいるナンパを睨みつけていた。
ナンパはビビっている。
「明、お前という奴は」
「すみません。」
「まあいい。で、皆はどうしたい?」
すると、ナンパが
「俺はここにいて欲しいです!」
「明、少し黙っていよーか。」
「ひっ!ブラック昌降臨!!」
3人トリオが話し始めた。
「返すべきだと思いますよ」
「そそ、危険だしね。」
「女の子が居る所じゃねぇよ」
だよなーって皆(部下達)が話し始めた。
「あの、俺はここに置くべきだと思います。」
「え?」
「「は?」」
総長が
「どうしてか言ってみろ」
って訪ねてきた。
「はい。俺らを狙っている奴らにかれんが
見られてるかもしれません。
今帰せばそいつ等に人質として捕らわれる ことだって十分あり得ます。
俺が責任を持ってかれんを守りますから、
かれんを天龍に置いて貰えませんか。」
「陸…」
「お前のいい文は分かった。
かれんを天龍に置いてやる。
ただし毎日陸。お前が送り迎えしろ」
そんな要求をのみこんで
「承知しました。」
と右手を胸に添えた。
すると、総長から
「改めまして。かれんよろしくな。」
って言われて、私は天龍の仲間になった。
「よろしく、かれん!」
「頑張っていこうな!」
「仲良くしよーぜ!」
「は、はい!」
楽しい雰囲気があたりを包んでいた。
バタンッ
皆で一斉に振り返ると、そこには見覚えのある顔をした男子がいた。
(うそ…雫?)
「な、何でかれんがここに?」
「おー雫(しずく)じゃねぇか。
俺が連れてきたんだぜ」
すると雫がナンパの顔に平手打ちした。
「いってぇじゃねぇか!」
「ふざけるのよ!このやろー!
これが母さんに知れたら何て言われるか」
「雫。かれんとはどういう関係なんだ?」
「総長。雫とは幼なじみなんです。」
「それは本当か、雫。」
「はい。」
「なるほどな。でも安心しろ雫。
危険な目には合わせないから。」
「はい!」
ズキッ
(痛っ!…なんで胸が痛いの…)
「かれん。どうかしたの?」
「雫!な、何でもない」
「顔色悪いよ。」
「大丈夫大丈夫」
「そう?」
「うん」
「そっか。」
「それにしてももう5年もたったんだね。」
「あの時から俺、かれんのこと心配でさ。
いつでも家に来ていいからね。」
「いや、それは申し訳ないよ。」
ズキッ
(いったい…なんで?)
「かれん、具合でも悪いのか?」
「総長。私は大丈夫です。」
「そうか…。でも今日は家に帰れ。
陸、かれんを頼んだぞ。」
「承知しました。総長」
私と陸は外に出た。どうやら自前のバイクで
送ってくれるらしい。
「家はどこだ?」
「あー、私一人暮らしなの。」
「雫の家に住んでんじゃねぇのか」
「まあね。アパートまで送ってくれる?」
「…分かった。」
私はバイクに乗せられた。
ブーン…
ズキッ…ズキッ
(なんなのよ、これ。)
私は不明な痛さに耐えていた
「かれん。」
「んー?」
「…無理すんじゃねぇぞ。」
ズキッ
「無理なんてしてないよw」
「嘘つくな。」
「陸ってば心配しすぎ。私は大丈夫だから」
ズキッ
陸が黙り込んでしまった。
(やっぱり今日の陸変かも…)
ズキッ…ズキッ…
(なおらない…どーして)
しばらくして陸はバイクを止めた。
そして後ろに振り向きながら
「お前は何を抱えている」
って真剣な顔で言われた。
急だったから驚いた。
「え?…何もないよ?」
「…話せないのか?」
「話すこと無いもん。」
「…ふざけんなよ」
「え?」
「お前みたいな奴、ほっとけないんだよ!」
陸に大きな声で怒鳴られた。
「!?」
「いつも危なっかしいし、つらい顔してるし。
俺の前では無理すんな!」
「アハハ…陸は心配しすぎだって」
「…かれんが何を抱えてるか知らねえけど、 その重荷半分よこせ!」
「何もないって」
「そうやってまた誤魔化すのか?」
「え…」
私は驚いちゃって固まっていた。
しばらく間があいたあと、
「陸。ごめん。私帰るねっ!」
と私はその場から逃げるように走り去った。
(陸にバレてる、全部バレてる!!)
いつも静かで大人しい陸なのに。
あんな風に怒鳴るなんて…。
(ごめんね、陸…)
ズキッ…ズキッ…
「いたい…また…なんで」
家に帰った私はそのまま崩れ落ちた。

