君がくれた毎日



「ある日校長先生に頼まれたんだ。
他言はないように、と言われてね。
俺もどうすればいいのかわからなかったが、両親がいないなんてつらい過去があったに違いないと思ってなにも聞かなかったんだ…。
教師を10年やってるが、こんなこと初めてだよ。」

…ここまで未羽が謎に包まれているとは思わなかった。


「俺も高塚未羽に積極的に話しかけるんだが、あまり話を続けたがらなくてね…。
ただ、頼み事を3つされた。」


「頼みごと…?」

「ああ。
1つ目は、私が1人でいたりしてもほっておいてほしい
2つ目は、スキー研修の日、生徒から絶対に目を離さないでほしい」

…またスキー研修…。
やっぱりスキー研修が関係しているのか。

「先生、あと1つは?」
梨華がもったいぶらないでよとでも言いたげに催促した。