今までの学校生活とは違うんだ。

みんな碧人くんが冷たくて怖いからという理由で近くに来なかったけど、昨日今日できっと考えは変わってしまったと思う。


バスケの試合でもすごく目立っていたし、借り物競争だって1番だ。

かっこいいから更にみんなの目を惹いてしまう。無自覚なのが怖いくらい。


わたしが可愛くてなんでもできる女の子だったら、何も気にせず堂々と碧人くんの隣に立っていられたのかな……。


焼けそうなくらいに痛い太陽の日差しが、わたしの背中をジリジリと燃やしている。

周りの視線だけでなく、わたしは太陽にまで嫌われているのだろうか。


隣に碧人くんが居るにもかかわらず1人の世界に閉じこもっていたら、


「おい、二宮。アイツが呼んでる」

「ひゃあっ!?」


急に降りかかった衝撃に驚いて奇妙な声が漏れた。


「なっ、肩叩いただけなのにそんな驚くなよ」


予想外のわたしの反応に、今度は碧人くんが驚いた顔つきでこちらを見ていた。


なんだ……肩叩いただけか……。

急すぎて無駄にびっくりしちゃったよ……。