「うっ……」


だめ、やっぱりそろそろ限界かも。


いくら休みとはいえ、明日は普通に学校がある。

この靴擦れは明日からの生活に支障を及ぼすに違いない。


帰る気になれないのなら一旦どこかで休憩しよう。


どこか休める場所は…………。


辺りを見渡すと数歩進んだ先に小さな公園があった。

もちろん休憩ができるベンチも備え付けられている。


本当に何か起こるとしても、休憩してからだって大丈夫だよね。逃げたりしないよね。


そう思ったら行動は早い。

誰も居ない公園の入り口を抜け、一直線にベンチまで足を進める。


あと3歩、あと2歩、あとーーーー………。



「「あっ……」」


せっかく唱えたカウントダウンも1歩手前で終了。

ベンチしか見ていなかったせいで、反対側の入り口から向かって来た、もうひとつの人影に気付くことができなかった。