恐る恐る、彼に問いかけた。
すると碧人くんは、少し頬を赤らめながら無言でコクリと頷いた。
「じゃあ、わたしが碧人くんを好きだって叫んだのも……？」
また、碧人くんは首を縦に振る。
「ごめん。盗み聞きするつもりはなかったけど、声を掛けるタイミングが掴めなかったから」
っ……。
苦笑いを零す碧人くんを見て、わたしの動きは奪われた。
全部言っちゃったんだよ………？
碧人くんに聞かれないのをいいことに、一緒に過ごした思い出を振り返りながら想いを全て吐き出した。
ずっと碧人くんに好きだと言いたかったけれど、こんな思っていることを赤裸々に告白したかったわけではない。
ただ好きを伝えたかっただけで……。
こんな、全部………。
