飛ばした紙飛行機は吹き荒れる風に乗せて、勢いを増していく。

真っ直ぐ伸びて、伸びて………。




ーーーー突然方向を変えたのは、神様のイタズラだった。


あれ、こっちに……。

せっかく綺麗に終わらせようとしたにも関わらず、真っ直ぐ飛んでいたはずの紙飛行機が方向を変えて後ろに飛んできた。

わたしの横をすり抜けて、そのまま背後まで伸びていく。


碧人くんへの想いを込めたのに、やっぱり届かないのかな。

そうだよ、こんな綺麗に終われるわけないよね。

わたしらしくてちょうどいいや。


ーーーーパシッ


不可思議な音が聞こえてきたのも、本当に突然だった。

何かを掴むような音が、わたしの背後からしっかりと聞こえた。


そして、次の瞬間……。


「はっ、ずいぶん大胆な告白だな」