ふと足元に視線を落とすと、見知らぬ写真が落ちていることに気がついた。

たぶん机を叩いた衝撃で落ちたんだろう。

写真を飾る趣味は無かったはずだけど……なんの写真だ?


落ちていた写真を恐る恐る掴むと、

「なっ……」

あまりの衝撃に息が詰まった。


そこに映っていたのは、よく見慣れた俺の顔と島にある展望台から見える景色。

こんなところで写真を撮った記憶なんて……。

それに、隣にいるこいつは……。

俺の隣で楽しそうに笑う見知らぬ女の子。


もしかして……二宮芽衣子?


「痛っ………!」


頭に激痛が走る。

これ以上立っていられなくて、力が抜けた足が床にペタリと吸いついた。

なんだ、急に。