今の碧人くんに直接気持ちを伝えても、きっと困らせるだけ。

それに今じゃただの他人だもん。

そんな人から好きって言われても怖いだけだよね。


だったら……あの場所なら……。


碧人くんの記憶が戻ったら行こうと、約束した場所がある。

2人で行くことが叶わないなら、1人だっていいよ。

碧人くんとの思い出はわたししか覚えてないから、わたしだけが大切に覚えていてあげる。

忘れてなんかやるもんか。

碧人くんと過ごした日々は無駄じゃないって、一生言い続けてやる。


溢れ出た涙を力強く拭き取った。


「そうだ……どうせなら……!」


ベッドの上に放り投げていたスマホを手に取ると、徐にとあるサイトを開いた。

このサイトにアクセスするのはいつ振りだろう。

あの日はたしか桜が散り始めていたから、3ヶ月くらい?

まだ、3ヶ月しか経ってないんだね。