ーガラッ
「碧人、起きてる?」
瑠璃が病室に訪れたのは、ちょうど時計の針が12時を指す頃だった。
「起きてるよ」
「おー、それはよかった」
「今日も暑いねぇ」とお決まりになった台詞を呟きながら、ベッドの脇に置かれた椅子に腰掛ける。
「体調はどう?」
「んー、普通」
「それって良い方の普通なの?」
「まぁ、そうだな」
「紛らわしい答え方しないでよ〜!」
「嘘はついてない」
瑠璃は「はいはい、そうですか」と面倒くさそうに笑いながら、左手に持っていたビニール袋から缶ジュースを取り出した。
「これ、今日のお見舞い品」
「毎日何か持って来なくていいのに。大変だろ?」
「わたしが好きでやってることだから気にしないで」
「まぁ、ありがとな」
手渡された缶ジュースを手に取って、すぐに蓋を開けた。



