さよならリミットブルー


ひと気の減った病院の廊下を無心で歩いた。


いつの間にか外は真っ暗で、街灯に照らされた道がやけに眩しく感じる。

今は何時だろう………。


碧人くんと遊園地を出た頃には既に日が沈んでいたから、もう日付が変わっていてもおかしくないだろう。

碧人くんと遊園地に行ったのは数時間前の出来事のはずなのに、今じゃ想像もつかないくらいの夢物語だ。


わたしたち、最後にどんな話をしてたかな。

やっぱりあのとき観覧車でキスしておけばよかったかな。

そうすれば願いが叶って、こんなことにはならなかったかもしれないのに。


「ははっ、こんなことって言い方は酷いかな……」


くるりと振り返ると、さっきまで居た病院が見えた。

複数の明かりがつく部屋のどこかに今も碧人くんが居る。


会いに行ける距離なのに。

どうしてこんなにも遠いんだろう。