そのあとは、とくになにもなく時間だけがすぎた。 お題はなんだったんだろう、とずっと考えていたからか、やけに時間がすぎるのが速かった。 閉会式も終わり、片づけに入っても答えは出ず、伊東も見つからず、吹部の片づけも終わったので、僕は研究室に戻った。 強く手をひいて、どんどん前に進んでいく後ろ姿だけが、やたらと脳裏に残っていて。 目を閉じたらすぐに思い出せるくらい、はっきり青いはちまきが風にゆれている。 手のひらに、まだ、伊東の小さな手の感触が残っている気がして、手をぎゅっと握る。