とぎれとぎれだけど、伊東が泣いてる声と、九条のあやす声が聞こえる。

ドアに背をつけたまま、準備室の前に座り込んで、ため息をついた。


きっと出会ったときよりは、近い位置にいる。

けど、それは、すごく悲しいことに、“先生と生徒”としての関係のことで。


けど、僕が近づけたいのは、その距離じゃなくて

だけど、この場所にいる限り、絶対に僕が望んでる距離は縮まらなくて。