「…っっ」




バッと後ろに向けていた首を前に戻す




ギュッと唇を噛み締める







「……〜〜っ!」






止まれ!止まれ!という強い願いに反して湧き出てくる涙





辺りのイルミネーションとプロジェクションマッピングの光がぼやけて、景色が分からなくなってくる







…堪えろっ!泣くなっバカ紗!






必死に自分と戦う私



隣の瀬上の存在など頭から消え去っていた






でも…神様は意地悪なんて誰が言ったのか


それは当たるもので













「……でも彰くん

紗ちゃんとこんな所何回も来てるんじゃないの?」



「…ええ…まぁ何回かは」



「そっかぁ…幼馴染みだもんねぇ…」



「えっ!?まさか俺にヤキモチですか?」



「…えっ!?違う違う!

………紗ちゃん…にだよ


私より彰くんと思い出が沢山あるのは当たり前だけど…
少し妬けるなぁ〜なんて!」



「……/////」



「なによぉ……」



「いや…
…萌亜先輩…それはちょっと反則です…////



でも………安心してください!
紗とはそんな感情一切持ち合わせていませんからっ」








はっきりと聞こえてきた恋愛感情を否定する言葉



紛れもない彰自身の声




分かってた…分かってたよ……





…分かってても……っっ