「!?」




「…センパイうるせぇ」










びっくりしている彰に対して瀬上は耳を塞いで顔をしかめる










「うるさいじゃないわよ!何勝手に話進めてるのよ!



私は行かないからね!」











絶対行かない!瀬上とペアなんて…、なんでそうなるの!?








「紗〜頼むよ〜」







もう彰の“萌亜先輩にいい所見せたい”作戦にはのらない!


なんで私が彰の恋のために…!!










「……ふーん」






「なによ」








何かを企むような瀬上は生意気な態度









「じゃあさ、センパイ」








そう言いながら近づいてくる瀬上







足が長いからか、距離はグングン縮まってくる









「…ちょ、近い近い近い!」






距離20cmぐらいまで縮まると、私の視界はほぼ瀬上の白いユニフォームで埋め尽くされる









「もし、行かねーっつーんだったら」






「……ちょっと…っ、やっ!」










顔が近づいてきて、危険を感じた私は瀬上の胸を強く押す







髪の毛が触れて額が当たりそうになり、ギュッと目を瞑った時に瀬上の声が耳元で聞こえた














「飛鷹センパイが長谷部先輩のこと好きだってバラす」