「えー…同じ弧に対する円周角は等しいのでここは57°となり
……360-X-(X+Y)=57で……」
「………」
……ダメだ!!まっっったく集中できない!!
隣で爆睡しているガキのせいで、いつ怒られるかとヒヤヒヤしっぱなし!
「ちょ…瀬上」
シャーペンで背中をつついて見るも
「……すぅー」
微かな寝息が聞こえてくるだけで、全く反応がない
やっぱり問題児はコイツか…
「瀬上…起きて…瀬上!!」
前の授業での失態があるからこそ大声は出せない
あぁ…放置するしかないのか…
そもそも授業受けなくて大丈夫なの?
私なんて、予習して授業うけて復習してやっとなのに…
…あ!ダメだ
瀬上のこと気にしてたら授業に置いていかれる
焦りながら黒板が消される前にと、ノートを必死に書いていた私は気付かなかった
段々と近寄ってくる黒い影に
「えーと…
円周角は同じだから…57°……(X+Y)=57…
って……ん!?」
私の手元が暗くなり、誰かの存在を感じ顔を上げたのと
バシンッッ
教科書で何かを叩いたような音がしたのは同時だった気がする…
「……いてぇ……」
呆然とする周りの人達の空気を読まず、マヌケな声が微かに聞こえた
……バカだ……
「せぇーーぐぁーーみぃーー!!!!!!」
あーあ…
「…んだよ」
「んだよ、とはなんだ!!
てめぇーはいつもいつも….、ちょっとは真面目に授業を受けたらどうだ!!」
「浜辺T…それ耳タコ…」
「お前がちゃんとしないからだろ!!」
「…だって、ねみぃーもん」
「そんなに俺の授業はつまんねぇーか!!」
「ん、つまんねー」
……うわぁ…
私が思ってたよりも瀬上は我儘…
いや…もう我儘の域を超えてる気がする…
「…うぐっ…
そ…そのつまんねぇー授業でも、皆真面目に聞いてテストのために頑張ってんだ!」
段々弱気になる先生

