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キーンコーンカーンコーン…
「あー、そう言えば次、移動しなきゃだね〜」
「あっ!そっかそっか!すっかり忘れてた」
「私も〜!普通にここで授業受けようとしてたー」
皆が次々と教科書、ノート、筆記用具を片手に教室から出ていく
「早く出てねー。
鍵閉めなきゃだから」
電気も消され、風紀委員?なのか委員長?なのか忘れた夢野さんが鍵を指に引っ掛けてクルクル回している
「紗〜!私達も行こ」
「もぉー紗ちゃん、全然用意してないじゃん!」
「…はっ…
…ごめんごめん。先行っといて?」
皆が移動していくのを他人事の様に見ていた私はやっと我に返り、机の中の教科書を漁る
「遅刻しないようにね?」
「じゃあ先に行ってるよぉ〜」
いつも一緒に行動する2人には先に行ってもらい、急いで準備する
「美里行こー?」
…と、聞こえてきた声
それは明らかに私の教室の中に向かって発されていて
……あ……
私だけが遅れて取り残されたと思っていた教室に夢野さんがいた事に気づく
…そっか、私が出ないと鍵が閉められないんだ
そう理解した私は
「夢野さん?私、鍵閉めとくから先に行ってもらって構わないよ。ごめんね?」
と声をかけ
「ほんと?…じゃあ任せようかな
ありがとう!」
今度こそ1人になってしまった

