まっすぐに私のところに走ってきて 「みてた!?俺、1位だったっしょ?」 そう言う。 「う、うん。それより、あの子たちのタオルもらわないの?」 「そうだよね!でも、俺は芝ちゃんのことが好きなの!」 周りの目線がささる。 女子のあの冷たい目線。 「いや。あの…」 「芝泰さん?みんな、もう行ってるよ?」 私の前に、あかねさんが姿を見せる。 「じゃあ」 私は、会釈だけして列に戻る。