「ひ、ま…り?」


薄らと目を開けるケー。
それに私は慌てた。


「ご、ごめん。起こしちゃった?」

「ううん。へーき。手が冷たくて気持ちいいや」

「……」

「このまま、もう少しこうしててくれる?」

「……わかった」


私が頷いたのを確認すると、彼は薄く微笑んでまた目を閉じて眠りに就いた。



「……」


触れた手から伝わる温度。
トクンと、私の鼓動が確かに聞こえた。