あれから一週間が経った。
あっという間だった。


ケーがその目を開けてくれる事はなかったし、私の名前を呼んでくれる事もなかった。



都内の病院に移してくれたから、私は毎日足を運んだ。



やっぱり歌うことは出来なくて、休養を貰うことにした。
社長も新條さんも、納得してくれた。




私の思考は相変わらず、靄がかかったみたいで。
ケーがいない事を受け入れられずにいた。



あれだけ聞いていたケーの曲も、あの日から一切聞いていない。
聞くとどうしたって思い出すからだ。


両親は心配してくれてたけど、一人にしてくれと言ったらそれからは何も言わずに見守ってくれてる。



ベッドの上でぼーっとしてると、私の携帯が震えた。
見ることなくそのままにしていた。

一旦切れて、また震える。


それを何度か繰り返されて、やっと私は携帯を手にした。



その相手はどうやら新條さんらしい。