先生と生徒の涙

「2年C組、新崎沙紀さん。至急、社会科準備室へ来てください。」
 私はなぜか先生に呼ばれた。しかもあの相楽先生に。何だろうと思い、社会科準備室へと向かいました。
「失礼します。」
 私はドアをノックをして入っていった。すると先生にいきなり腕を引っ張られた。私は何が起きてるのかわからず、いつの間にか先生が私の目の前にいた。
「あの…、何ですか?」
 私は先生に話しかけました。でも何も答えてくれなかった。そして何故か私の耳元で呟いた。
「好きだよ。」
 この人、何言ってるんだ?私はわけがわからず頭の中でまとめると生徒として好きなのかと思い少しホッとしました。そして私は…、
「ありがとうございます。生徒として好きになってくれて」
 私は先生にそう言い、部屋を出て行きました。
「そうだよ、何考えてるんだ。」
 私は馬鹿馬鹿しいと思いながら教室へと向かいました。

 次は移動教室なので私は部屋を移動しました。すると廊下でふらふらしながら歩く人がいた。私は心配になりその人の方へ行きました。
「あの、大丈夫ですか?」
 顔を見ると私は驚きました。あの相楽先生だった。彼のおでこに手をあてるととても熱かった。この人は熱があると思い先生を保健室に連れて行きました。
 保健室には誰もいませんでした。私は先生をベッドへ寝かせました。すると、私は一つ思い出しました。
「そういえば、前にも同じ事があったような…。」
 そう考えていたら授業が始まるチャイムが鳴りました。私は先生のおでこに冷えピタを貼って授業の方へ向かいました。

 あれ?あれ?私は焦りました。その理由は、
「自転車の鍵がない…。」
 私は辺りを探しましたがありませんでした。すると、お知らせのチャイムが鳴りました。
「自転車の鍵を落とした人、社会科準備室まで取りに来るように」
 声はあの相楽先生でした。私は思い出しました。あの人を保健室に連れてったとき落としたことを…。

 私は社会科準備室へと向かいドアにノックをし部屋へ入りました。すると、部屋には相楽先生がいて私の自転車の鍵をクルクル回しながら相楽先生は……、
「これからは気をつけるように」
 私は一瞬ドキッとしました。その理由は…、 
「前にもこんなことあったよね!」
 そうだ、あの時も先生を保健室に連れて行き御守りをなくして先生の所へ行った。私は思わず…、
「た、…、高野…、先生…、」
「そうだよ。お久しぶり!2年ぶりだね」
 何で、高野先生がここに今は中学の社会の先生だったはずじゃ…、しかも名前だって違うし…。
「俺の親、離婚しちゃってね…。名字が変わったんだよね!」
 う…、そ…、どうして…、高野先生がこの高校に…、っていうか…、
「どうして、ここにいるんですか?」
 私はこの気持ちが抑えられなかった。
「あなたがいる場所は、ここではないはずです!」
 そうだよ…、本当はあなたがいるべき場所は…、瑠衣の……。
「早く行ってください…。瑠衣の学校へ行ってください…。」
「なんで、俺は君に会いに来たんだよ!」 
 くっ、こいつ!
「何でじゃないわよ!あなたがいるべき場所はここじゃないはずです。早く瑠衣の学校へ行ってください…。これ以上、瑠衣を悲しませないで…。」
 私は怒りより悲しさで胸が苦しかった。確かに先生がここに来てくれたのは嬉しかった。でもこれじゃあ結局、私が瑠衣を裏切ったことになる。そんなの嫌だ!
 だから私はあなたを避けあれで最後だと思った。なのに…、どうしてここまで私のことをおってくるの?
「鍵を返してください。」
 私はもうここにいたくないと思い鍵を返してもらい去ろうとした。先生は鍵は帰してくれたがその後、私の腕が引っ張り壁に押しつけられました。
「先生…、離して…、下さい…、」
 私は泣きながら先生に言った。でも先生は私を離そうとはしなかった。すると、先生は私の耳元で話した。
「ねえ、なんであの時、避けてたの?」
私は動揺しました。確かに2年前、私は先生を避けていた。でも、それは…、
「それを聞いてどうするんですか?」
 私は先生に正直に言うのが怖くて本当の事は話さず、違う言葉で返した。すると先生は……、
「君ね、お仕置きってわかりますか?」
 お、お仕置き?私は最初わからなかったけどすぐにわかり背中から寒気がしました。私は逃げようと思いました。でも、先生は私を逃がさないよう腕を掴まれていた。
「あの、お仕置きって…?」
 私は一応、先生に聞いてみた。すると先生は…、
「今からやるよ!」
 先生はニコリと笑い私の顎をクイッとあげられた。そして…、
「あの、せんせ…、…んっ…、」
 先生は私の唇と先生の唇を重ねてキスをしてきた。しかも2年前よりキスが…、濃厚…、
「んっ…、せんせ…、…んっ…」
呼吸がしずらい、先生は私をしゃべる暇もなくキスを続けていた。だんだん、私はハードル過ぎて頭がクラクラしてきて腰が抜けそうでした。すると、先生はやっと、唇を離し私を何故か椅子に座られた。
「ぷはっ、はぁ…、はぁ…、な、何するんですか?」
 私は先生に話しかけた。でも、先生は何もこたえてくれなかった。
 そしてまた…、「先生…、あの…、どいてくだ……、」 先生はまた私にキスをしてきた。すると、先生の唇から舌が出てきて私の口の中に入ってきた。私は振り払おうと思いましたが、キスのせいか力がほとんどなく、どかすことはできなかった。
 先生は今度こそ唇を離し私の頭をポンポンと軽く叩いた。「先生…、何…、するんですか?」
 私は動揺しながら先生に話しかけた。すると、先生は、
「好きだからしたに決まってるだろう」
 先生はどや顔でそう言った。私は恥ずかしくて顔が炎みたいに熱くなってしまった。すると、授業が始まるチャイムが鳴りました。私は急いで向かおうとしたその時、先生にまた腕を掴まれて私の頬にキスをした。そして耳元で…、 
「これからはグイグイいくからな。覚悟しておけよ」
 先生はそう言ってから部屋を出て行ってしまった。私は焦りました。先生にまたキスされて、しかも今回はいつもと違って、エッチっぽいキスを!!!
 私は顔が収まってから授業へ出ることにした。

『覚悟しておけよ』
 「何だったんだろ…、あの言葉…、」
私は少し遅れてから授業を始めました。先生には怒られましたけど恥ずかしい思いするよりはましだと思いホッとした。でも私は焦りました。2年前、別れた人とまた出会い、キスまでハードル高くして、私は人生今までのため息を吐きました。
「はぁ~~」
 私これからどうすれば……。
 私はまだ返事もしてないのに、キスとかしてきて、嫌でも…、何だろう…。物凄く嫌だとはじゃなくてちょっと気持ちよくてまるで先生昔ギターで弾いていた曲のような。
 私はずっと、ドキドキ感が止まらない。
 これから私…、どうすれば…。