あれから、2年経ちあの人の顔はぼやけて覚えていない。私は事務の勉強をしていて新しい友達も出来て楽しく高校生活をおくっている。
　ある日、ホームルーム中に担任の先生が
「今日から新しい社会の先生が来ます」
　と知らせてきた。前の社会の先生は移動になりしばらくは自習になっていました。
「ねえねえ、どんな人だろうね？」
　友達の芽生が私にそう話しかけてきた。
「さあ、格好良かったら良いね！」
　私は興味がないせいか軽く答えた。何か、あの時と似てるな…。あの時は中学2年に来たんだっけ…。まあ、もうどうでもいいけど。
　体育館に移動し先生の紹介をした。
「こちらが今日から社会の担当をする相楽久先生です。」
　私は、思わず違うなぁと思った。あの人は確か高野だったような気がする。名字が違うから安心した。もし、こんな所まであの人と再会するなんて嫌だし。

　今日は確か1時間目から社会だったはず、初日からあの人の授業。皆はとても嬉しそうでした。私も興味もなく外を眺めていた。そして、授業が始まった。先生は初めてなので生徒の事は知らないので１人ずつ自己紹介をした。そしていつの間にか、私の番になっていた。
「新崎沙紀です。宜しくお願いします。」
　私が自己紹介した後、先生が何故か動揺していた。私は変なのと思い椅子に座りました。
　自己紹介が全て終わった後、授業ではなく先生の話をしていた。先生は昔、恋した相手がいたらしい。でも何故かその彼女は先生の事を避けてしまい。お別れしまったらしい。私は少し驚きました。私と先生もそのような別れをしたからだ。でもそれはただの偶然だと思いました。先生の名前は高野久、顔は覚えてないけど今は中学の先生で働いているはずだと思ったからだ。
　授業はあっという間に終わり先生は教室を出て行った。
「めっちゃ格好良いね！」
　友達の芽生が私に話しかけてきた。あれが格好良いとは思わなかった自分は…。
「そうだね…。」
　と、流してしまった。あの後、面白い話をしてくれたから皆は笑っていた。私も少し面白いところもあり思わず笑っていた。でも面白い先生で私も先生として少し好きになりました。