親指姫な彼女と普通の俺

いつものように目が覚める
あれは何だったのか
ぼんやりとした意識で天井をみつめる

(夢…?にしてはリアルだった… ような)

ベッドから起き上がると
目に飛び込んだのは大きな蕾

「あ… あれ? なんか太ったような」

赤い花の蕾が大きくそこにあった
中に何か入っているような気配がして
とても不思議だった

恐る恐る近づいてみる
何か他の物とは違う
惹きつけられるようなものを感じる

「と 取り扱い説明書…」

'大きくなってきたら 後は呼ばれて飛び出る'

「て 適当の極みだこれは…」

'まぁまぁ 後はもう少し待てばいい'

「なんか妙に上から目線だなぁ…」

とにかく家を出る支度をせっせと始めた