すると何処か見覚えのある女の子が受付の前に現れた。
「あー!!!歩花ちゃん!来てくれたんだ。」
二つ結びで可愛らしい目元。
それは紛れもなく日向の妹であった。
ニコッと太陽のような笑顔で
「うんっ!お姉ちゃんがいるって聞いたから、1人だけど来ちゃった!!」
いつ見ても、癒される。
「ありがとう!でも、歩花ちゃんお化け屋敷得意?」
そう聞くと、うーん…と黙り込む。
「でも文化祭のお化け屋敷は怖くないよねっ?
いつものお化け屋敷は泣いちゃうけど…。」
それは大変だ。
「あんまり無理しないでね。もし怖かったら中にいるお兄さんに助けてもらいな?ね?」
中にいるお兄さんとは、もちろん白倉くんだ。
こういう時に頼りに出来るのはこの人しかいない。唯一歩花ちゃんの事を知っている人でもあるし。
分かった!
とニコニコ微笑む歩花ちゃん。
私の中学時代はこんなに可愛くなかった。
天使のような微笑みを見て、自分が嫌になってきた…。