幻ー消えない追憶ー



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9時半となり一般の方の受付時間もスタートして、いよいよ文化祭が始まろうとしていた。




私のシフトは9時半から11時まで。
いきなりで分からないことだらけだけど、自分なりに頑張って仕事しよう!



白倉くんも同じ時間のシフトなので、あんな存在でも今は心の支えになる。


莉乃は今から彼氏とお店を回ってくるらしい。





受付の所にあるパイプ椅子に座り、
「1年6組のお化け屋敷いかがですか〜?」
と道行く人に話しかける。



軽く会釈し、去ってしまう人もいるけど、大体の人は止まって説明を聞いてくれた。


本番前には説明の台本を渡されて、あたかも怖いように話して!と書いた人に強く言われた。


私は律儀にその言葉に従い、本気で某遊園地のアトラクションスタッフさんを朧げに思い出しながら成りきって説明した。




その力んだ姿を一目見て、海里ちゃんは一度戸惑いはしたが同じ様に一生懸命説明してくれた。

最初はあんなこと言っても、仕事はやるんだなこの子。


毎回のことごとく、言動に驚かされる。