「あ!陽菜。丁度良かった、助けてくれない?これも命令ってことで。」 ……良かった。いつもの白倉くんだ。 吸血鬼が素を出したので少し安心。 偉そうでムカつくけど、今はそんなこと言ってられない。 だって本当に押し潰れそうで可哀想なんだもん。 私は白倉くんの手を強く引っ張って、女の子達から逃げるように走った。 黒いマントがヒラリ、と舞う。 「もう!ちょっと何!?山口さん!!横入りしないでー!」 と文句を言う声が聞こえた気がしたが、構わず走り切った。全力で。