「キャー!!!めっちゃ似合ってるぅ!写真撮ろー♪」
「白倉くん!その子じゃなくてこっちと撮って〜!」
耳を劈くような高い鼻にかかる声が度々と聞こえる。
女の子達の手には携帯が握られていて、高く持ち上げないと落としてしまいそうだ。
白倉くん、と言っていたから気になるので無理矢理人だかりを分け中心にやっと辿り着く。
「嘘…本当に白倉くん…?」
私は口を手で覆い、唖然とした。
その姿は絵に描いたような吸血鬼で、口から出る牙が何とも美しい。
瞳は透き通った赤色。
瞳の奥の黒目が、何もかも全てを見られているように感じた。
この人になら血を吸われても良い。
そう思ってしまうような魔力が感じられた。

