幻ー消えない追憶ー


その日の放課後から準備に取り掛かった。



このクラスでは自分の係に関わらず、様々な所に協力する決まりだ。

私は教室内の装飾を手伝った。




「よいしょ…っと。」
大きな段ボールをカッターで切りながら、おもむろに声が出る。



お化け屋敷がやりたいと言ったものの、いざとなったら結構手間がかかるなぁ。






「俺も何かやることある?」


そう言って突然、白倉くんが横にあぐらをかいて座った。

さりげない優しさだ。






「めっちゃある!!この段ボールを切るの手伝って欲しい!」
と、私はここぞとばかりにおねだりした。



白倉くんが呆れたように笑う。

「はいはい。お嬢様。やってあげますよー。」


わざとふざけながら傍にあった段ボールを手に取った。



こうやってやってくれると、スムーズに作業が進むからありがたい。