ひとまず心を入れ替え、莉乃と合流して神崎くんのやっている執事喫茶に向かった。


2人を見るのは、自分が独りだと感じて無性に悲しくなってしまうが、私だってちょっぴり神崎くんの執事姿を見たいのだ。


こんな事を言うと莉乃に怒られてしまうけど、神崎くんは前から私の好みの容姿だったから。


黒髪でイケメンで執事姿って絶対似合うし萌えるよね?

今、全国の女子の皆さんの共感が得られた気がする。きっと。


私達はお喋りをしながら歩くとあっという間に着き、うきうきと10組の教室に入った。



「お帰りなさいませ、お嬢様。」

待ち構えていたのはとても様になって深々とお辞儀をする執事姿の神崎くん。
キラキラと、やはりイケメンオーラを感じる。



速攻で莉乃は目が乙女に変わり、うっとりと見惚れていた。


その姿は想像通りの姿で、如何にもイケメン執事という感じが堪らない。
私と同じように感じたであろう女子が、遠くからラブ光線をバンバンッッと神崎くんに送っていた。
周りの女子達も、携帯で貴重な執事姿を撮りまくっていた。この執事喫茶はこんなお客さんで溢れ返っていた。

そんな事しても2人の愛は途切れない。

2人は必死に良い写真を撮ろうと、奮闘中だった。

可愛いカップルで微笑ましい。

でもやっぱ…

このバカップル!!このこの~〜ッ。