幻ー消えない追憶ー



「あのね、1組の日向の演劇を見に行ったの。
そうしたら花宮さん…演劇部の主役ばっかりやってる可愛い子と最後にキスシーンをしてて。
私、それが耐えられなくてもうどうしたら良いか分からなくて、逃げ出して来ちゃったの。」




話しているとまた涙が出てきそうになる。


「何で耐えられなかったのか、自分で気づいてる?」

軽く馬鹿にしたような顔をして言われた。


盲点を突いてきた…。

確かに私はどうして好きじゃないはずの人のキスしている姿が嫌なのか。




おかしいよね。



「分からないけど、嫌だった。花宮さんが私だったら…って…あ。」



は、と気づいてしまった。





花宮さんの変わり。
つまりは日向とキスしたいってこと。






私、……今の日向も好きなの?