いつか、あいつの上に立ってやる。


ずっと、そう思っていたはずだった。
暴力に震える矮小な自分を見せつけられるたび、憎悪が自分を駆り立てていた。
そのはずなのに。


確かに、もうちっと気を入れねぇと、まずいよな。


非合法薬を売りさばくルートは、油断しているとすぐに他の者に奪われる。
分かっていて、それでもどうも、身が入らなくなっていた。


タカヤ、どうしているかな。