月見丘に着いて、
乱れた息を整える。

そりゃあ、そうだ。
病院と月見丘は反対方向。
歩いて、4時間。
バスを使って、2時間ちょっと。
今回は歩いた。とゆーより、走った。

なのに、ミウは全然元気だ。


「うわぁあ…………!!」


丁度、夕日が沈む時間になっていた。
時が進むのはあっという間。
いつの間にか、雨は止んでいた。


「綺麗だねぇ、ユメ。」


ふわりと笑うミウが、なんだか儚くて。
消えてしまいそうで。


あぁ、時間がないんだってわかった。