ダントツ!!16番人気の翔馬くん

『き~さ~ら~ぎ~!!“誰が”、お前のだって?“誰が”、いつお前のものになったって?言ってみろっ!!』


俺は如月に顔を近づけると、思いっきりガンを飛ばした。


しかし如月は、そんな俺にいっそ怯むことなく向かってくると、俺の胸ぐらをグッと掴んだ。


『“誰”…って、そんなの翔馬くんに決まってるでしょっ!!』


『なぁにぃ~!!』


『なによぅ~!!』


『俺…』


ギリギリと、お互い睨み合っているところで、突然、割って入ってきた一つの声…


へっ?


俺と如月は顔を見合わせると、ほぼ同時に声の方へと顔を向けた。


あ…


するとボーゼンと俺達を見つめる翔馬がいて…


『しょ…翔馬…』


『翔馬く…』


『俺…帰る…』


力なくソファーから立ち上がると、よろよろと、ドアに向かって歩いていってしまった。