「へ……いやぁ……!」



心の準備をしていなくて、思わず皐月に抱きついてしまった。



「……ご、ごめんっ!」



謝り皐月から離れようとした瞬間、フッと部屋の明かりが消えた。



「て、停電……?」



只でさえ怖いのに部屋の明かりが消えるなんて……

ザーッという聞きなれた雨の音も怖く感じる。



「さ、皐月っ……!」



私がそう呼んだと同時に後頭部を押さえられ、フワッと何かに包まれた。