お前のこと、落としてやるよ。



ぶっきらぼうにそう言うと、皐月は私の方と真反対の方に顔を逸らしてくれた。



私は、お言葉に甘えてパーカーに着替えさせてもらう。



やっぱり大きくて、ワンピースみたいになってしまった。



昔は、私と同じくらいだったのにな。
あぁ、皐月も男なんだって。
それと同時に時間の経過も思い知らされた。



ジーッとチャックを上まで閉める。



「着替、え終わった」



「っ……!」



こちらを向いた皐月は、私を見るなり口元を手の甲で隠してしまった。