「……怖い。助けて、皐月っ!」 ぎゅううと、力いっぱい抱きしめる。 皐月の事が嫌いだから抱きつかないとかそんな甘ったれた考えは、今は出来ない。 私のプライドなんかより雷が怖いという方が勝ってしまったんだから。 「っ……!分かったから。服取ってくるから待ってろ」 そう言って立ち上がろうとする皐月を私は離さなかった。 「行っちゃだめ……!ここにいて!」 そんな私の言葉に皐月は、「……っ」と言葉を詰まらせている。