「帰ってこないらしい……」 私は、それだけしか伝えられなかった。 だけど、その一言で事情を察知した皐月は、「マジかよ……」と前髪をくしゃりと触っていた。 「……まぁ、とりあえず食べよう」 皐月の言葉になんとか頷いて唐揚げを頬張る。 ジューシーでとっても美味しいんだけどお母さんの言葉と方がインパクトが強すぎて全然集中出来なかった。 「……遠……永遠!お風呂入ってこいよ」