お前のこと、落としてやるよ。



「んじゃ、食べるか」



皐月も椅子に座り、「いただきます」と言おうとしたその時、手元に置いていた携帯から私の好きな歌手の歌が流れだした。



この音は、電話の合図。
私は、通話ボタンをタップしてスマホを耳にあてた。



「はい、もしもし。お母さん?」



『あ!もしもし、永遠!
あのね、申し訳ないんだけど……
大雨のせいで電車が止まってるの。
だから、今日中には帰れそうになくて
ごめんね、今日こんなに雨が降る予定じゃあなかったから出かけちゃって』



……………ごめん、お母さん。
お母さんの言ってる事理解出来ない。
てか、理解したくないようにこの脳は作られているんだから仕方ないじゃん。