…………けど、出来なかった。 ___皐月が酷く悲しそうに窓の外を見上げていたから。 ちょうど私がいる方に窓があるから 表情が丸見えで。 それは、今まで見たことのない苦しそうで泣きそうなそんな顔だった。 声をかけようとしても、かけられない。 躊躇ってしまう。 だから、私は、 「皐月?なにしてんの?」 躊躇せずに電気をパチリとつけ気づかないふりをして逃げた。 「……あー、永遠か。今日の夜ご飯についての考え事」