もっちが言うなら仕方ない……。 私は、渋々自分の席に向かい、カバンに入っている教科書類を机の中に入れていると、 「断言してんじゃねーよ」 隣から強い視線、ムスッと拗ねたような声がした。 そう。皐月と席が隣になってしまったのだ。 確か……、『お前ら、幼なじみだから』という理由で。 ……正直言っていい迷惑なんだけどな。 「おい、シカトすんな」 「…してないし」 私がふて腐れたように皐月の方を向いて言うと、突然伸びてきた皐月の手。 その手は、私の片頬をつまみ引っ張った。