お前のこと、落としてやるよ。



……のはずだったのに、



『ちょっと、皐月』



俺の家の門に寄りかかって待っている永遠の姿を見たとき、息がとまった。



だって、まさか永遠から会いに来ると思わなかったから。


でも、そんな動揺を隠すように、



『……なに、なにか用?』



と、素っ気なく返すと、



『バカーー!!』


近所中を響かす位の声でそう言ってくるので、思わず耳を押さえた。



『なんなのよ、皐月!キスさせてドキドキさせてきたと思ったら、避けてくるし!』