「“俺のこと好きなの?“なんて、自意識過剰にもほどがある!! 皐月のこと好きになるなんて、論外だもん!!」 ……なんで、こんなに自分で放った言葉で胸が痛むんだろう。 胸はすっごく痛むのに、なぜか止まらない。気持ちが高ぶってるからかな? 「……私、皐月のことなんて嫌……っ」 『嫌い』という言葉は、背中を丸め顔を近づけてきた皐月の唇で遮られた。 突然のキスで力が抜け、食べかけの少し溶けたアイスが、地面に落ちる。 皐月の顔が離れていったあとも、動けずにいた。