「あ…ここは、ここの公式を応用して__……」 一緒に同じ教科書を見てるんだから、必然的に距離が近くなるからドキドキする。 ノートにスラスラ書かれる綺麗で右上がりの数式。 シャーペンを持つ角張った手。 捲ったカッターシャツから見える浮き出た血管。 一度意識してしまったらドキドキが止まらなくなる。 「……__で、こうなるってわけ。分かった?」 いつの間にか説明が終わってたみたいで、本当は全然頭に入っていなかったけど、縦に二回頷くと、