R男子★

 男が逃げると、卓也の顔がいつもの顔に戻った。




 「・・・怖かったね。



 大丈夫だった?」




 うん、って言おうとした。




 でも声はでなくて、ただ頷くばかりのあたしを、卓也は抱きしめてくれた。




 「・・怖かった・・・・っ」



 「もう大丈夫だよ」




 「ぅ、ん・・・・」



 助けてくれてありがとう、って言いたいのに。




 出てくるのはナミダばっかりだ。