「ちょっと休もうか」
誰からともなく その言葉が出て来た。探し初めてから二時間が経過していた。ただ今時刻12時30分。百合菜ちゃん達の班からも連絡は一切なかった。
「この町って……結構広いんですね…」
美紀は女の子だから疲れるのが早い。あまり無理をさせるわけには、いかない。
「なあ翔…百合菜ちゃん家の犬って…もう一ヶ月戻ってないんだよな…」
「百合菜ちゃんが言うにはそうらしいな」
「翔、こうは考えられないか?もしかして事故かなんかにあって……」
「言うな!!」
俺は渡の声を遮った。
「それ以上は…言うな」
「悪かった。そうだよなただの迷子だよな……」
気まずい空気が漂う。それは俺も考えていたことなのだ。ラブちゃんは百合菜ちゃんに良く懐いていた。
そんなラブちゃんに一ヶ月の迷子というのがあるだろうか…?もしかして…もうラブちゃんは…。
だけど諦めるのはまだ早いはずだ。俺は頭を振ってその考えを追い払った。
「よしっ!!美紀、渡。気を取り直していこうぜ!!!」
「待ってください!」
俺の気合いを美紀は手で制した。
「もうお昼ですよ?『腹が減っては戦は出来ぬ』ですよ!!」
そういう美紀の手には手作りと見られるお弁当があった。
誰からともなく その言葉が出て来た。探し初めてから二時間が経過していた。ただ今時刻12時30分。百合菜ちゃん達の班からも連絡は一切なかった。
「この町って……結構広いんですね…」
美紀は女の子だから疲れるのが早い。あまり無理をさせるわけには、いかない。
「なあ翔…百合菜ちゃん家の犬って…もう一ヶ月戻ってないんだよな…」
「百合菜ちゃんが言うにはそうらしいな」
「翔、こうは考えられないか?もしかして事故かなんかにあって……」
「言うな!!」
俺は渡の声を遮った。
「それ以上は…言うな」
「悪かった。そうだよなただの迷子だよな……」
気まずい空気が漂う。それは俺も考えていたことなのだ。ラブちゃんは百合菜ちゃんに良く懐いていた。
そんなラブちゃんに一ヶ月の迷子というのがあるだろうか…?もしかして…もうラブちゃんは…。
だけど諦めるのはまだ早いはずだ。俺は頭を振ってその考えを追い払った。
「よしっ!!美紀、渡。気を取り直していこうぜ!!!」
「待ってください!」
俺の気合いを美紀は手で制した。
「もうお昼ですよ?『腹が減っては戦は出来ぬ』ですよ!!」
そういう美紀の手には手作りと見られるお弁当があった。

