「よしっ作戦開始だっ!!

雅也のその声を皮切りに百合菜ちゃんの班は三丁目へと向かった。

「私たちはどうしましょうか?」

「三人バラけて探すか、三人一緒に探すか……っていうこと?」

渡は美紀の言葉を受けて考え込む。

「俺らの班は翔だけが、この周辺に詳しい。てことは三人一緒に行動しろってことじゃん?」

珍しく冴えてるな渡。俺も渡の意見には賛成だった。

「渡さんすごいですね!ちょっと見直しました」

美紀は目を輝かせて渡を見る。

「ちょっとだけ…?」

「ちょっとだけです」

そう言うと二人は目を合わせて軽く笑った。

「俺、もしかしてお邪魔虫ですか?」

スネ気味にそう言ってみた。

「そんなことねぇよ!」

「早く探しましょう!」

あのー……顔を真っ赤にして否定されても説得力0ですよ。お二人さん。

あーあ。何とも気まずい班になったもんだぜ……。